古くから信仰を集める風神様・・・【中津川 風神神社】

血洗神社のお参りを終え、さらに国道363号線を南下します。





先ほどの血洗神社から車で10分弱、中津川市阿木です。左下に小さな案内が立って
いますが、その矢印の先が次の目的地です。正面の道を真っ直ぐに進みます。





上の写真の右側にこのような灯籠や碑がありますので、これが目印になるでしょう。



しばらくは道沿いに住宅が散在していますが、数分ほどで周囲には山が迫り、林道の
ような雰囲気に変わっていきます。





道沿いにはこのような観音様の石像があり、道行く人たちを見守ってくれています。
少なくとも数十体はあったと思います。西国三十三所の御本尊でしょうか?





道は険しさを増しますが、それほど恐怖感はありません。幅員は十分あります。





灯籠が立っている地点から15分弱、道沿いに鳥居と社殿が現れます。ここが目的地
です。





「風神神社(かざがみじんじゃ)」です。やはりここも注連縄が大きく垂れ下がって
います。恵那地方ではこれが普通なのでしょうね。





こちらは拝殿です。存在感のある大きな三角形の屋根が特徴的です。この奥に本殿が
あるのでしょう。



境内の由緒書によると、風神神社の御祭神は・・・
★「天御柱命(あめのみはしらのみこと)」
「級長都彦神(しなつひこのかみ)」とも称され、風の神様(男神)です。以前に
ご紹介した東近江市の「雨宮龍神社」にもお祀りされていました。
★「国御柱命(くにのみはしらのみこと)」
「級長都姫神(しなつひめのかみ)」とも称され、同じく風の神様(女神)です。



両御祭神は奈良県の「龍田大社(たつたたいしゃ)」より勧請を受け、美濃、尾張
三河信濃遠江等の各地から信仰を集めているそうです。戦後一時参拝者が減って
しまいますが、伊勢湾台風襲来時に風神神社に参拝した人の家が被災しなかったこと
からその霊験が広まり、現在に至るのだそうです。



今年は早くも台風が襲来しましたが、幸い大きな被害は出ませんでした。震災により
風雨に弱くなっている地域もあるため、特に今年は台風や竜巻によって被害が出ない
ようお祈りしました。





さて、拝殿の左側には「風穴」と書かれた看板があり、ここから奥に入れそうです。
この先に本殿があるかもしれません。行ってみましょう。





看板をくぐり少し階段を下りると、神垣で仕切られた神域と大きな岩の上に鎮座する
本殿が見えてきます。ここに来ると、一気に神的な空気が増します。





本殿は谷に突き出た大岩の上に鎮座しており、手前側と大岩との間は崖になっている
ため、登ってお参りすることはできません。横からになってしまいますが、対岸から
大きく柏手を打ってお祈りしましょう。





大岩の下は崖になっており、深い谷底からは清流の音が聞こえてきます。周囲は心地
よい風が吹き抜け、とても涼しく感じられます。





神垣に囲まれた領域の中に、木戸で厳重に閉められているところがあります。これが
「風穴」で、ここに風の神様が住んでおられるのでしょう。周囲に漂っている神的な
空気は、ここから発せられているようです。



柏手を打ちお祈りすると、風穴の方から風が吹いてきました。風の神様らしく、風で
応えたのでしょうね。





山奥にひっそりと佇む風神神社。ここまで来れば、きっと風神様の力を間近に感じる
ことができるはずです。皆さんも訪れてみてください。



「風神神社」(赤マーク)
岐阜県中津川市阿木字川入5740−1

より大きな地図で ウッスンの「B級紀行」訪問地マップ を表示